スティーブ・バイのデビューも

無茶苦茶衝撃的だったな!
すでにフランクザッパに参加していたし、ソロアルバムも出していたから正確にはデビューではなかったんだけど実質無名ギタリストだったわけだ。

そのバイがギターフリークを釘付けにしたきっかけが御大イングヴェイの抜けたアルカトラスに参加したことだ。
すでに当時イングヴェイはギターの革命児として名声を物にしようとしていた時期で、その後釜となるギタリストには並々ならぬ興味の目が集まっていた。そう、後任として普通のギタリストでは務まるわけがないとフリークたちは感じていたのだ。
しかし、永遠のリーゼントにいちゃん、だみ声ハイトーン途中で歌詞忘れて笑うなよボーカリスト、グラハムボネットはとんでもない逸材を見つけてきてしまった。へヴィメタルバンドのギタリストの後釜にフランクザッパのギタリスト?しかもラスタヘア?
フリークは思った。「ええんかいな?ほんまにええんかいな」

ティーブバイ参加のアルカトラスは以外と早く日本のフリークの前に姿を現した。
2ndアルバムを前に来日ツアーがあったのだ。
1曲目から新曲!それもボーカルとギターのユニゾンからはじまった。およそへヴィメタバンドには似つかわしくないオープニング。淡々と徐々に盛り上げられていく楽曲。
イングヴェイと違って太く余裕のあるバイのトーン。
見事にハマっていくオーディエンス。
そして一気にブレイクしたのはバイのギターソロ!
当時神秘のベールに隠されていた両手タッピングを次々にしかも確実に弾きこなしていくバイ!
目の前のギタリストにオーディエンスは驚愕した。
「ただものじゃねー」
たった一曲でバイはその実力をオーディエンスに知らしめたのだった。

このライブはビデオとなって、2ndアルバムより先行して発売された。今となっては貴重なビデオだが後輩に貸したまま行方が分からなくなった・・・
風童がどうしてももう一度見たいと願ってかなわないビデオだ。

天才の登場の仕方はいつもドラマティックかつドラスティックだね。